研修生 2018
新井 麻弓(あらい・まゆみ)
調査者と調査対象者との社会的・歴史的・私的等の複層的関係性に着目し、現地の住民との対話や共働を通したリサーチ型アートプロジェクト行う。同内容をスイス人振付家・パフォーマーNina Willimannとのデュオとしても活動。また、国内外のホームムービーアーカイヴの調査。これまでエストニア、香港、台湾、イギリス、スイス他にてアーティスト・イン・レジデンスに参加。現在、東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程美術専攻在籍。
http://mayumiarai.com
http://willimannarai.tumblr.com
上竹 真菜美(うえたけ・まなみ):アーティスト
東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻油画修了。個人の経験や記憶から社会とのつながりを探ることに関心を持ち、写真や映像を使って作品を制作している。第17回1_WALL(写真)ファイナリスト。
エルサムニー・ソフィー(Sophi Elsamni)
沖縄生まれ。10代後半より、父の故郷であるエジプト・カイロをベースに生活。カイロアメリカン大学にて政治・国際関係学を学び、ロンドン大学東洋アフリカ研究院(SOAS)の修士課程にて、中東地域の政治と映画を学ぶ。大学での研究や日本の外交に携わる中で、中東地域の研究に取り組んできたが、根本には日本とアラブ諸国を結びたいとの強い動機がある。自身が生まれ育った沖縄と日本本土の関係性、さらにはアジア太平洋地域に目を向けながら、映像/映画を軸に、両地域のはしごになり得るような創造的な地域研究の在り方やアートを研究対象とした地域研究の手法等について考えてみたい。
岡本 羽衣(おかもと・はごろも)
1990年長野県出身。主に写真や映像などイメージを扱う媒体を中心に制作。視覚する鑑賞者を文法的人称を超えた「超越的人称」として現象を還元的な考察し、視覚による実存を問う方法論を実践的芸術領域で研究している。東京藝術大学院美術研究科博士後期課程美術研究領域絵画専攻在籍。
http://hagoromo-okamoto.com/
かわかみしんたろう(かわかみ・しんたろう)
1988年東京生まれ。精神科医。学生時ゲストハウス起業。建築、美術、地域などを精神分析的アプローチで脱構築し、時間・空間・人間の3つの「間」を偶然的に配置し、普段気がつかないような状況を再構成する。国立法人旭川医科大学医学部医学科卒業。現在都立松沢病院勤務。
川上 大雅(かわかみ・たいが):弁護士/弁理士
札幌市内にて、札幌北商標法律事務所とギャラリーsalon cojicaを運営。様々な側面から創作を支えている。特技はスキー。salon cojicaのほか、近年関わったプロジェクトとして、NMAライブ・ビデオアーカイブ(2017)、中崎透 × 札幌 × スキー「シュプールを追いかけて」(2017)、すすきの夜のトリエンナーレ(2014 -)など。
http://www.satsukita-law.jp/
木村 奈緒(きむら・なお):フリーランス
1988年埼玉県生まれ。2010年上智大学文学部新聞学科卒業。メーカー勤務などを経て現職。現在は、美学校と認定NPO法人水俣フォーラムでスタッフを務めながら、個人で取材・執筆・企画などを行う。2015年、東京で「わたしたちのJR福知山線脱線事故ーー事故から10年展」を開催。
https://kimuranao.tumblr.com/
小宮 麻吏奈(こみや・まりな)
1992年にアメリカで生まれ、7歳より日本在住。「人類における新しい生殖の可能性」を自身の身体を起点とした複数のメディアを通して模索している。これまでの主なプロジェクトに、「小宮花店」という花屋の経営や「野方の空白」というスペースの運営など。現在は都内の更地にて家のない「庭」と、その「庭」を映画に落とし込むプロジェクトを始動。https://www.marinalisakomiya.com/
小山 渉(こやま・わたる):美術家
1992年、東京生まれ。2016年東京造形大学を卒業後、現在は主に映像作品の制作を続けながら、小泉明郎スタジオのアシスタント業務、また、精神障害者の利用を対象とした施設で美術的アプローチによる当事者支援を行う。
近年制作した作品は、東日本大震災が起きた2011年以降、被災地で噂され、メディアにも報じられるようになった「被災地の幽霊」をモチーフとして扱ったものがある。そこから当事者と非当事者(またそのグラデーション)の関係性に関心が向き、精神障害を取り巻く環境(治療者や支援者と当事者の関係性など)に現在注目している。
https://watarukoyama.jimdo.com
近藤 美智子(こんどう・みちこ):コーディネータ
神奈川県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了。フィールドワークを軸にリサーチ・研究を行う。2007年よりパブリックスペースでインスタレーションを展開する「HOMEプロジェクト」を実施。「桐生再演13」「越後妻有アートトリエンナーレ2009」を含む、茨城・群馬・高知・新潟の家屋20軒以上で展開。また、東京藝術大学と東京都美術館の社会連携事業「とびらプロジェクト」「Museum Start あいうえの」の立ち上げにアートコーディネータとして携わる。その他、大阪府立江之子島文化芸術創造センターやフリーランスとして、アートコーディネート・広報にも従事。制作・リサーチ・コーディネーションなど、フィールドをまたいで奮闘中。
櫻井 環(さくらい・たまき):広報/プロデューサー
茨城県出身、立教大学法学部政治学科卒業。在日難民や入国管理局での難民申請者とのコミュニケーションを経て、祖国にいられない人々の第三国定住を主な軸として、日本国内の難民支援や啓発イベントの企画・制作を行う。
長谷川 義朗(はせがわ・よしろ):アーティスト
1984年、福井県生まれ。アーティストコレクティブ「オル太」として活動。絵画、CG映像、立体制作、設計などを担う。個人では2012年「刺身処 五右衛門」TWS本郷では福井県小浜市にある刺身処の看板を描き、その後反原発デモが行われている国会議事堂へと持ち込むパフォーマンスを行う。他に2009年第12回岡本太郎現代芸術賞入選、2011年「一年一絵」トーキョーワンダーウォールなど。オル太では2018年「TRANSMISSION PANG PANG IN OKINAWA」BARRAK(沖縄)2016年「Walking Cascade」BUSAN BIENNALE(釜山)などでパフォーマンスを行う。
http://www.olta.jp/
万里(Madeno):写真家/テレビ番組ディレクター
東京大学法学部政治コース卒。テレビ番組ディレクターとして、阪神淡路大震災後の神戸、冬季五輪後の長野、そして東京にて、情報番組やニュース番組を中心に現場主義で制作活動を続けている。2008年から写真を用いた作品制作に取り組み始める。2014年写真展「窓 Our Windows」(東京 エプサイト)、2015年スライドショーセッション「消失の彼方へ」(東京 ガーディアンガーデン)、国際写真教育プログラムISSP Jim Goldbergクラス参加(ラトビア)など。近年はワークショップデザイン、リノベーションまちづくり、現代アートなどについて関心を深めている。
http://www.madeno.net/
メグ忍者(めぐにんじゃ):アーティスト
アーティストコレクティブ「オル太」のメンバー。2009年結成以降、映像、パフォーマンス、デザインなどの制作全般に関わる。個人では、だつおとのコラボレーション、2012年「景色の決壊 バグデリア・バリア」、2014年「景色の決壊 スペキュラー」を制作。2017年に自主企画「Firing」として、数人の作家などを集め多摩川付近にて火を起こすためのディスカッション、パフォーマンスを行った。主な展示、パフォーマンスに2013年「内臓感覚-遠クテ近イ生ノ声」金沢21世紀美術館(石川)、2015年「FAKE BONES」Lilith Performance studio, マルメ(スウェーデン) など。
http://www.olta.jp/
RAM2フェロー
青柳 菜摘(あおやぎ・なつみ):アーティスト
1990年東京都生まれ。ある虫や身近な人、植物、景観に至るまであらゆるものの成長過程を観察する上で、記録メディアや固有の媒体に捉われずにいかに表現することが可能か。リサーチやフィールドワークを重ねながら、作者である自身の見ているものがそのまま表れているように経験させる手段と、観者がその不可能性に気づくことを主題として取り組んでいる。
近年の活動に「孵化日記 2011,2014-2016」 (NTTインターコミュニケーション・センター [ICC], 2016)、第10回 恵比寿映像祭 インヴィジブル(東京都写真美術館, 2018)など。「だつお」というアーティスト名でも活動。
http://datsuo.com/
飯岡 幸子(いいおか・ゆきこ)
映画美学校にてドキュメンタリー映画監督の佐藤真氏に師事、映像制作をはじめる。東京藝術大学大学院映像研究科修了。監督作品に『オイディプス王/ク・ナウカ』『ヒノサト』。スタッフとして参加した作品に、安井豊作監督『Rocks off』、ペドロ•コスタ監督『何も変えてはならない』、濱口竜介監督『ハッピーアワー』、杉田協士監督『ひかりの歌』等。2017年、Kanzan galleryにて初の個展『永い風景』を開催。
柿沼 美紀(かきぬま・みき):日本獣医生命科学大学 教授
2014年度RAM研修生。専門は発達心理学。最近は「痛み」の社会的機能、野生化した犬の生態についてプロジェクトの立ち上げと、発達障害児の支援をしています。オーケストラ ニッポニカ団員、日本獣医生命大学教授。文学博士。
玄 宇民(げん・うみん):映像作家
東京生まれ。生まれた地を離れた人々のありようと移動の記憶、マイグレーションをテーマに韓国と日本で映像作品を制作。最近作は戦前の日本に暮らした韓国人女性飛行士の足取りを俳優と共にたどる『未完の旅路への旅』(2017)。2016年以降ソウル独立映画祭 (韓国)、Taiwan International Video Art Exhibition(台湾)、ディアスポラ映画祭(韓国)で作品上映。東京大学文学部美学芸術学専修卒業。東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻博士後期課程修了。
http://vimeo.com/woominhyun
現王園 セヴィン(げんおうぞの・せびん):アートコーディネート/翻訳家
中東地域の現代アートを中心に展覧会を企画している。2018年6月にはイラク出身の写真家Cheb Mohaの写真展をアーツカウンシル東京の助成で表参道にて開催。自身のメディアseeMEやARTLOGUEにて日本ではあまり知られることのない中東地域のアートの最新情報についてコラムを書いている。
島林 秀行(しまばやし・ひでゆき):会社員/現代アートコレクター
現代アートのコレクター。コレクションだけではなく、ギャラリーや芸術祭のキュレーション、企業の要望に応じたオフィス空間のディレクションなど、さまざまな活動を行っている。メディア露出も多数。専門は広報(パブリックリレーション)。アート関連の広報も手掛ける。
武田 力(たけだ・りき):演出家/民俗芸能アーカイバー
とある幼稚園での勤務を経て、チェルフィッチュや飴屋法水氏の演劇に俳優として関わる。
近年から自身での制作を開始。「糸電話」「警察署員の説教」「たこ焼き」など、演劇らしからぬ素材を作品に用いるが、それらは民俗芸能の構造に着想を得ている。
また、過疎の進む滋賀県内のある集落にて継がれてきた六斎念仏踊りの「継承」を担う。
こうした相互的な民俗芸能との関わりから、社会課題を軽やかに観客と思考する作品を展開している。アーツコミッションヨコハマ2016, 17年度クリエイティブ・チルドレン・フェローアーティスト。
http://riki-takeda.com
中島 百合絵(なかじま・ゆりえ):企画制作ディレクター
イギリスのRose Bruford College, European Theatre Artsコースを卒業。在学中や卒業後、ポーランド劇団Cricot2の中心メンバーだったアーティスト達との共同制作作品をもって、演劇祭等に参加。近年は会社員として、展示会やシンポジウム、配信番組等の企画制作・運営に従事。ライブホール/スタジオ運営にも関わり始め、配信・イベント・ギャラリー・カフェ等の多層的なスペース運用を目指して模索中。
スタッフ
[ディレクター]
和田 信太郎(わだ・しんたろう):ドキュメント・ディレクター
1984年宮城県生まれ。表現行為としてのドキュメンテーションの在り方をめぐって、映像のみならず展覧会企画や書籍制作を手がける。最近の主な仕事として「磯崎新 12×5=60」ドキュメント撮影(ワタリウム美術館, 2014)、「藤木淳 PrimitiveOrder」企画構成(第8回恵比寿映像祭, 2016)、展覧会シリーズ「残存のインタラクション」企画(Kanzan Gallery, 2017-18)、「ワーグナー・プロジェクト」メディア・ディレクター(神奈川芸術劇場KAAT, 2017)。2012年東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻修了。現在、東京藝術大学大学院映像研究科特任講師、株式会社thoasa(コ本やhonkbooks・企画・映像制作・書籍出版)ディレクター。
[リサーチ・ディレクター]
田中 沙季(たなか・さき):Port都市リサーチセンター
2009年より社会実験的なプロジェクトを展開する創作ユニットPort Bに参加。リサーチ・キャスティング・プロダクションマネジメントを専門に、芸術表現と都市・人・社会の関係を軸に活動する。geidaiRAM2ではリサーチディレクションを担当。http://portb.net/
[プロジェクト・マネージャー]
佐藤 朋子(さとう・ともこ):アーティスト
1990年長野県生まれ。映像メディアを用いたパフォーマンスを制作。2018年、岡倉覚三(天心)の未完のオペラ “The White Fox” を底本に、もう一つの戯曲があったという設定で、狐と人間の物語である説経節『信太妻』を語り直すレクチャーパフォーマンス『隠された歌』を発表。
http://tomokosato.org/
[ソーシャル・ディレクター]
澤本 望(さわもと・のぞみ)
1989年神奈川県生まれ。プロダンサーを目指すも挫折した経験から、踊りという身体表現を観賞者との関係性から研究し、大学院では「踊ること」を主題にした作品制作やワークショップを開催する。慶應義塾大学環境情報学部環境情報学科卒業、東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻修了。PR会社・アパレル会社を経て現在フリーランスとして、アートにおけるビジネスモデル開発をめざして活動する。
[PRマネージャー]
西山 有子(にしやま・ゆうこ):Go-Betweens株式会社
文化活動のマネジメントやマーケティング・コミュニケーションをしています。横浜トリエンナーレ、松本ナイトミュージアム、フィンランド陶芸展、まちライブラリーなどに参加。その前は、長らく森ビル株式会社でアカデミーヒルズと森美術館にいました。
[プロジェクト・エディター]
村田 萌菜(むらた・もえな)
1990年神奈川県生まれ。アートプロジェクトの企画運営や目のアシスタント業務を経たのち、表現の循環を生みだす創造的鑑賞者 / 行為に関心を抱き、そのあり方を研究している。これまでに、求人誌で鑑賞者を募集する《monitor》、展覧会場に呼んだ出張サービス業者たちが意図せず鑑賞者 / 作品になる《context free》などを実施。現在、東京藝術大学大学院映像研究科博士後期課程在籍。
事業プロデューサー
[事業責任者]
桂 英史(かつら・えいし):メディア研究/図書館情報学
1959年長崎県生まれ。東京藝術大学大学院映像研究科教授。専門はメディア理論、図書館情報学。せんだいメディアテーク(仙台市)やメディアセブン(川口市)など、国内外で公共文化施設のプランニングに携わる。主な著書に『東京ディズニーランドの神話学』(青弓社)、『インタラクティヴ・マインド』(NTT出版)、『人間交際術』(平凡社新書)、『美しい知の遺産世界の図書館』(監修・河出書房新社)などがある。東京藝術大学大学院映像研究科教授。
高山 明(たかやま・あきら):演出家
1969年生まれ。2002年、Port B(ポルト・ビー)を結成。実際の都市を使ったインスタレーション、ツアー・パフォーマンス、社会実験プロジェクトなど、現実の都市や社会に介入する活動を世界各地で展開している。近年では、美術、観光、文学、建築、都市リサーチといった異分野とのコラボレーションに活動の領域を拡げ、演劇的発想・思考によって様々なジャンルでの可能性の開拓に取り組む。主な作品に『シドニー歌舞伎プロジェクト』、『ワーグナー・プロジェクト』(横浜)、『マクドナルド放送大学』(フランクフルト)、『ピレウス・ヘテロトピア』(アテネ)、『北投ヘテロトピア』(台北)、『横浜コミューン』(横浜)、『東京ヘテロトピア』(東京)、『国民投票プロジェクト』(東京、福島ほか)、『完全避難マニュアル』(東京)など多数。東京藝術大学大学院映像研究科准教授。
http://portb.net/