アジア太平洋地域における芸術実践およびメディアイベントをフィールドサーヴェイするプログラムとして、エデュケーションやラーニングに関する活動を積極的に取り組んでいるシンガポールを訪問し、歴史的、社会的な側面からも現地リサーチを実施しました。芸術の取り組みにおいてシンガポールは、近年、アジア太平洋地域の中で大きな影響力を与えています。国際的な見本市のみならずアートコミュニティへの支援も少なくなく、なかでも教育事業でも注目を集めています。

シンガポール芸術庁(NAC)のイニシアティブにより官民一体となり運営している GOODMAN ARTS CENTREを訪ね、ギャラリー、スタジオ、シアターといった35以上のスペースを有する施設環境や運営体制を視察し、映像ドキュメンタリストをめざす人材の国内外のプラットフォーム形成を目指すため、対話と、国際ネットワーク形成を進めました。GOODMAN ARTS CENTRE のTHE ARTGROUND では ミュージアムエデュケーターの会田大也氏による多種多様なメディア・テクノロジーを埋め込んだ子ども向けのプレイランドの『ROLLING@TAG』が開催しており、現地で制作された背景やその過程についてヒアリングを行ない、身体的かつメディア的な遊びがどのように学習プログラムとして組み込まれているか、その現場を映像により記録することで、芸術分野におけるエデュケーション・プログラムについての検証を行いました。翌月には現場での議論をもとにgeidaiRAM2が開講する「メディアスタディーズ」に会田氏を講師に招き、教育について主体性をめぐって議論を深めることになりました。


場所:
シンガポール

日時:2018年6月1日(金)-6月5日(火)

講師プロフィール:
会田大也  [ミュージアムエデュケーター]
東京造形大学卒業、情報科学芸術大学院大学修了。東京芸術大学大学院映像研究科映像メディア学専攻在学。山口情報芸術センター[YCAM]にて2003年の開館より11年間、チーフエデュケーターとして教育普及を担当。メディアリテラシー教育、美術教育、地域プロジェクトの分野で、オリジナルのワークショップやプログラムを開発実施した。一連のオリジナルメディアワークショップにてキッズデザイン大賞受賞、担当した企画展示「コロガル公園シリーズ」は、文化庁メディア芸術祭、グッドデザイン賞などを受賞。国際交流基金主催、日・ASEAN友好40周年事業 国際巡回メディアアート展「MEDIA/ART KITCHEN」および「あいちトリエンナーレ2019」へはキュレーターとして参加。その他、(株)三越伊勢丹やVIVITA株式会社、(株)Mistletoeなどといった企業とも協働し、学校以外の場所での教育プログラムの開発や運営に携わる。また、アーティストとして作品発表も継続的に行う。2014年より東京大学大学院ソーシャルICTグローバル・クリエイティブリーダー育成プログラム[GCL]特任助教。

写真:和田信太郎、佐藤朋子


参考リンク:

会田大也「ROLLING @ TAG」
GOODMAN ARTS CENTRE

2018-05-05|