「RAM PRACTICE – ポストドキュメンタリーをめぐって」上映作品
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青柳菜摘《家の友のための暦物語》

 

《家の友のための暦物語》

『ライン地方の家の友』(J.P.ヘーベル, 1808)と、『暦物語』(B.ブレヒト, 1949)の、2つの「暦物語」を受けて制作している作品です。これらはその名の通り、物語を暦に付随させることで庶民へ普及させたものです。物語の何篇かは「家の友」や、偏屈な爺さんである「コイナーさん(Keuner)」といった人物が、時代を俯瞰して庶民や情景を観察するように登場しています。

今回の映像では14篇の物語を書き、物語のタイトル末尾に背景を持つ年代を付けています。現在も制作を継続しながら、本という形では普及させず、朗読され、風景と共なる映像として、現代の暦物語を立ち表せます。

(2018年,  29 min)

 

出演:玄 宇民,  カニエ・ナハ,  堂端 徹
協力:和田信太郎

 

 

青柳菜摘[アーティスト]
1990年東京都生まれ。ある虫や身近な人、植物、景観に至るまであらゆるものの成長過程を観察する上で、記録メディアや固有の媒体に捉われずにいかに表現することが可能か。リサーチやフィールドワークを重ねながら、作者である自身の見ているものがそのまま表れているように経験させる手段と、観者がその不可能性に気づくことを主題として取り組んでいる。
2014年東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻修了。メディアプロダクションチームであるコ本や honkbooks 主宰。「だつお」というアーティスト名でも活動。

 

 

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2019-02-14|