リサーチラボ

各回ごとにテーマを設けて、都市やアジア太平洋地域、同時代芸術の動向、リサーチ及び表現方法の開発などに関する研究をゼミナール形式で行うシリーズ企画。

2020年度の第一回目として、昨年度の玄宇民(RAMフェロー)によるプロジェクト「語りかたのエクササイズ」から立ち上がったポストドキュメンタリーを考えるためのリソース集〈99 RESOURCES〉を取り上げ、ポストドキュメンタリーについての思索を深めました。また、ゲスト講師の荒木悠の作品上映を踏まえたディスカッションを通して、映像表現における文法や語りかたをどのように拡げられるか、参加メンバーと意見を交わしました。

第二回は、ヴァルター・ベンヤミン「歴史の概念について」を副読本に、ポストドキュメンタリーにまつわる文献や作品に触れることや具体的なプロジェクトを手がかりに「歴史」や「過去」を扱い・表現していくための手法について議論を交わしました。各発表者からは、歴史の表現化、「ハンセン病」について、戦時期の映画表現について、東松照明と長崎といった議題が持ち寄られました。

第三回目と第四回目は、RAMメンバーの作品制作やプロジェクトにおけるアイデアから立ち上げまでのプロセスを共有する「リサーチ・イン・プログレス」を開催。発表者は、今までの活動や現在考えていること、これから取り組もうとしていることなどを投げかけ、メンバー間で今後の発展を議論しました。
戸石あき、川上大雅、レーズン、ゾエ・シェレンバウム、三野新、三枝愛、橋本美和子、柴田悠が、それぞれ現在関心をもっている事項や取り組んでいるプロジェクト、新たに立ち上げた試みをプレゼンしました。また、コメンテーターとして潘逸舟とトモトシが参加し、作り手同士ならではの鋭い議論が交わされました。

第五回では、RAM研修生の岩根愛(写真家)が、「唄 / 踊り」がモチーフとなっている写真集『キプカ』(2018年, 青幻舎)をベースに、福島やハワイを拠点に活動している、ハワイの墓地を起点とした日系移民のルーツを辿るプロジェクトについて発表しました。後半はRAMプロデューサーの桂英史とゲストの畠山直哉氏(写真家)も加わり、リサーチベースドアートとしての写真表現について闊達な意見を交わしました。

【開催日時】
2020年8月15日[土]リサーチラボ #01 「ポストドキュメンタリーとは何か - リサーチマッピング/リソース集〈99 RESOURCES〉からの〈始まり〉」
2020年9月18日[金]リサーチラボ #02 「歴史の表現化 - ベンヤミン 〈歴史の概念について〉から」
2020年11月3日[火祝]リサーチラボ #03「リサーチ・イン・プログレス」
2020年12月9日[水]リサーチラボ #04「リサーチ・イン・プログレス」
2020年12月13日[日]リサーチラボ #05「フィールドワークと写真表現」

2021-04-29|