桂英史が立ち上げから関わっているメディアセブン(川口市)は、2006年に公共文化施設として設立しました。コミュニティデザイン協議会(CDC)がこれまでその運営を担ってきましたが、2019年3月をもって、メディアセブンから撤退することを余儀なくされました。3月28日(木)はその最終日として、第1回《「ワールド・スタディーズ」と「脱学校」のための教育賢人会議 》を開催しました。初回は芸術分野を専門とする研究者や、現代美術家、演出家が集い、教育をめぐって徹底的に語り合いました。
グローバリゼーション、貧困、難民、移民、メディアリテラシー、他者、資本主義といった世界を取り巻く切実なテーマについて学んだり考えたり議論したりすること(ワールドスタディーズ)は、もはや学校という制度の「教えられ、学ばされる」という制度では不可能になっています。「自ら学ぶ」あるいは「自己主張する」という行為そのものが学校の制度によって抑圧されているのではないかという仮説も成り立つかもしれません。本会議は、学校という制度を乗り越えて「自ら考え学び表現する」という行為を取り戻すことについて徹底的に語り合う場をめざしました。
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まず第1回として、リサーチ、ジャミング、ワークショップ、グループワーク、プレゼンテーション、ディスカッション、インタビュー、メディア利用といった方法論を通して世界を取り巻く切実なテーマについて先駆的に表現している現代美術家や演出家などを招き、表現の現場から「自ら考え学び表現する」という行為について静かに語りだしました。
なお、第2回以降はさまざまなプロジェクトと連動しながら、随時開催する予定です。
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【開催概要】
日時 : 2019年3月28日[木] 15:00-17:00
会場 : 川口市立映像・情報メディアセンター メディアセブン ワークスタジオB
サテライト会場 : 東京藝術大学 横浜校地 元町中華街校舎
主催 : コミュニティデザイン協議会(CDC)
登壇者:
石井壽郎 [東京学芸大学教育学部 教授]
小沢 剛 [アーティスト/東京藝術大学美術学部 教授]
桂 英史 [東京藝術大学大学院映像研究科 教授]
高山 明 [演出家/東京藝術大学大学院映像研究科 准教授]
水越 伸 [東京大学大学院情報学環・学際情報学府 教授]
CDC・メディアセブンスタッフ