《 I don’t meet your eyes》

インスタレーション, 映像(2021)

この展示では、過去の作品でお互いに母親を登場させてきた武政朋子と田中永峰良佑が、それぞれ「母親」という存在についてあらためて考えています。
「母親」について未だ”母”でも”親”でもない私たち僕たちが考えるにつれて、「母親がまだ母親でなかった頃」の写真を見るに至りました。
それは他人にとってはどこか既視感のある図像だとしても、紛れもなく「私の/僕の母親が母親になる前」の写真でした。
写真の中のあなたと眼が合う。あなたは誰を見ているのだろう?私は誰を見ているのだろう? たしかに映っているあなたを見ながら、写真に翻る反射が眩しい。

武政朋子・田中永峰良佑《 赤いアルバム 》

インスタレーション( 映像:武政朋子, 写真:田中永峰良佑, 2021)

武政、田中のお互いの母親の「母親になる前のアルバム」を交換して、好きなように撮影した。

武政朋子《 monologue 》

映像(シングルチャンネル, 16min, 2021)

田中永峰良佑《 母のいないとき 》

映像(13min, 2021)

一冊のアルバムを家で見つけた。 そこには僕が生まれる前の 母が母になる前の写真がはいっていた ぼくが生まれたときから母だった母の 母じゃないとき 写真のなかに入って話してみたいと思ったけれどそんなことはできない じゃあその人を写真の外に出すことはできるのか? 写真を切り抜いても切り抜いた写真になるだけでなんだか寂しかった それで僕は写真を折ってみたいと思った  その人がいた景色を折って その人と出会ってみたいと思った




武政朋子
Tomoko Takemasa

1984年埼玉県生まれ。物事への何らかの働きかけを通じ、そこにある状態を解体・観察・考察する様な試みを行う。近年は映像や紙、写真などを利用したインスタレーションを展開。

https://tomokotakemasa.com



田中永峰良佑
Ryosuke Nagamine-Tanaka 

1990年香川県生まれ。東京都在住。東京藝術大学大学院修士課程美術研究科壁画専攻修了。 「社会の中のそれぞれの“私”」という言葉を大切に、この世界で生きるそれぞれの人生の可能性を探る。「Exultation is the going」(東京, 2020)、「hello/ENTER」(シンガポール/東京, 2020)、「working/editing 制作と編集」(東京, 2020)、「Nonsense Agency 」(台湾, 2019)、「As a flower」(個展/東京, 2019) など。

https://lalalalarush.wixsite.com/ryosuke-tanaka/documentary


参加プログラム
>>>>《RAM PRACTICE 2021》EXHIBITION