意識の流れ 

映像(シングルチャンネル, 5min, HD, 2011-)

「ひとはみな大陸の一片、
全体の一部、
どんな人の死もわたしを削る
私も人類のひとりだから。」
ジョン・ダン「瞑想第十七」訳:小野正嗣(岩波ブックレットNo.947)より

2011年から制作し始めたこのシリーズは「心はどこにあるのか」という素朴な疑問から始まった。巨視と微視を行き来するような対象の選択とシークエンスの延長上に、心の在処を探る実存的な問いが喚起される。


イメージをさがして 

映像(シングルチャンネル, 7min, HD, 2020-2021)

顔も名前も知らなかった母親の面影を家族写真の中に探すある男/女の語りに、在日韓国人である私自身のルーツ探しが重ねられている。時に、映像に映る些細な身振りや状況が鑑賞者の想像力によって新たな意味を生じさせ、語りの主語を撹拌する。虚実のどちらにも振り切らない宙吊りの映像世界に映る不在に、自身のルーツを見い出すための試み。

※本作は《RAM PRACTICE 2021》ONLINE SCREENINGでもご視聴いただけます。




李和晋
Hwajin Lee

1991年東京生まれ、東京在住。2020年東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻修了。記憶と知覚に関わる事象として映像と写真による経験を捉えながら、起源、郷愁、移動、歴史、物語など、人間と時間の関わりの中で生起する現象を主題に制作を行う。主な作品に、韓国の釜山に暮らす祖母を訪ねて制作した「海峡」(2013-2015)と、家族写真が撮影された場所を探し求めて旅をしながら制作している「Saudade Project」(2019-)がある。

http://hwajinlee.com


参加プログラム
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