⼈や物における相互の関係性は、SNS、IoT(インターネットオブシングス)、COVID-19と、ますます私的領域あるいは公的領域を揺らがせています。今、各々がそれぞれの場所でイニシアティブを発揮して、紙⾯、もしくは Web サイトを通じて共にリアリティを提⽰する試みを展開したいと考えています。「場の事物」をどのように徴づけることができるのかという事物のしるしを起点に「⾏為のスペック(仕様)」をつくり、ネットプリントやオンラインで「痕跡のトレース」を⽣成し『Ad Mornings』という新聞をつくります。通常、新聞は⽇々の情報が活字化された記事となり、紙⾯にレイアウトされます。⾔葉や図像の予期しない組み合わせや折りたたむ、ページをめくるという読者の⾝振りを伴う媒体です。この媒体を操作する⾝体性や偶然性、⾔葉と形態のあいだの指⽰、命名、記述、配置に着⽬し、紙⾯を互いの制作や⾏為を提⽰し編集する共有の場に換えて、⼈や事物の間における表現を試みます。

開催日:2020/6/4,11,18, 25、7/3,13,19,31, 8/6,13,20、 9/3,10,17,18、 10/2,8,17,22、11/2,12,21,26、 12/4,6,29、 2021/1/17,28,31、2/11,23,25,28

新聞は⽇々の情報が活字化された記事となり、⾔葉や図像の予期しない組み合わせ、または折りたたむ、ページをめくるという読者の操作を伴う媒体です。《Ad Mornings》は、この無作為の徴(Random Sign)から⾔葉と形態のあいだの指⽰、命名、記述、配置に着目し、コロナと核という不可視の存在についてそれぞれの記者が「行為のスペック」を提示し、「痕跡のトレース」を生成します。出来た紙面を路上や駅前などの公共空間、または家の中やドアなどの境界で、見る、読む、あるいはその行為を目撃する、といった行為を再提示します。


Ad Mornings


「Random Sign(無作為の徴)」のアナグラムから名付けられた新聞。事物のしるしを起点にして「⾏為のスペック(仕様)」から「痕跡のトレース」を⽣成し、掲載する。発行者は、Jang-Chi、大和由佳、土本亜祐美、Zoé Schellenbaum、飯田梨紗子、苅部太郎、李和晋、山科晃一、Yuni HONG Charpe、羅絲佳、小島ひろみ、安田朱里、ジョイス・ラム、アレクサンドル・タルバ、花岡美緒、芝知宙、他。

https://admornings.com/


Jang-Chi[オル太]
2009年にアーティスト・コレクティヴ「オル太」を結成。祭りや習俗、都市の群衆における共同体の振る舞いについて、仮設の場や幻想の共同体を⾃らつくり遊びや余地のある⾝体表現を試みている。集団的な想起から⽣をとりまく環境や技術、⾃然と対峙するプロジェクトを展開する。
www.olta.jp

2020-10-20|