Member 2019

研修生

飯田 梨紗子
「貧困問題」、「難民問題」など人権侵害の凄惨な現状について書かれている犬養道子氏の「人間の大地」(犬養 1983)を高校時代に読んで衝撃を受け、それ以来「難民問題」に関心を持っている。大学では国際法、大学院では日本の難民認定申請者の就労権について研究。いかに持続可能な形で「難民問題」の解決の一助になれるかを模索中で、現在は、ウェブメディアの会社で働いている。旅と踊りが好き。

稲垣晴夏
大学で建築史を学んだのち、現在映画フィルムのアーカイブ機関に勤務。映像事務所offaa(office for film and architecture)にも所属し、建築や都市空間の映像による記録表現についてのリサーチとそれを軸とした制作をおこなっている。 主な仕事に「安藤忠雄展ー挑戦ー」映像制作(国立新美術館,2017)。早稲田大学理工学部建築学科卒。1992年北海道生まれ。
WEB|http://offaa.jp

久保枝里紗
中学高校で創作ダンス部に所属してから表現することに興味を持ち、メディアを問わずに自分の疑問に答えを探すための実験を試みている。国際基督教大学教養学部アーツサイエンス学科メディアコミュニケーションアンドカルチャー専攻卒業後、テレビ番組制作会社を経て現在設計事務所勤務。主な動きとして、互いの生命・尊厳を脅かす他者との共生への可能性を模索する「convivial<共生>に関する2つの実験」プロジェクト、インターネットによって失われた距離をはかりなおすための実験「うみそら」プロジェクトを企画。
WEB|http://ibaol.webcrow.jp/  https://www.umisora.xyz

倉谷 卓
1984年山形生まれ。写真というメディアが社会の中でどう捉えられ、扱われているかを主な関心として制作をしている。近年の個展に『Photographic Violence』Hasu no hana(2017)、『Ghost’s Drive』ニコンサロン(2018)。グループ展に『Pets Friends Forever』DEUTSCHES HYGIENE-MUSEUM(2017-18)、『ふたりとふたり』Kanzan Gallery(2019)。
WEB|www.kurayatakashi.com

小林太陽
1995年東京都生まれ、東京都育ち。ゲンロン カオス*ラウンジ新芸術校第2期修了。作家自身と他者との関係性をベースに、「非当事者」の主体のありかを問う映像作品を制作している。また、作家活動と並行して、東京・西荻窪にあるスペース「画廊跡地」(旧・中央本線画廊)の企画運営を務め、誘致したアーティストとふたりで共同作品をつくるプロジェクトを行なっている。
WEB|https://yan-a-gawa.tumblr.com/

坂本裕司
福島県出身。「都市の肖像」をテーマに、路上やランドスケープの撮影を中心とした写真・映像・インスタレーションの制作を行う。劇映画からビジュアルアートへと軸足を移し、現在はTOKYOの日常を切り取り続けている。都市空間と向き合うことで、”今”に生きる人間のエレジーやコメディを捉え、共有したい。制作はチームで行い、イメージ / サウンド / スペース / テキストなどの有機的な融合を模索中。
また、​「人間の動作」「身体の内と外の時間」「属性を剥がす」ことへの関心から、即興舞踏やパフォーマンスを扱った制作にも取り組んでいる。
WEB|https://www.cinemusi.com/

シェレンバウム・ゾエ
1990年ニューカレドニア生まれ。現在、東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程美術専攻在籍。「ゲニウス・ロキ/場の霊」という異文化的問題を通じて、人と、人が住む、或いは通り過ぎる場所の間で現れる「もつれ合い」の、詩的な性質を美術的な実践で探る。現在の研究は、出生地ニューカレドニア、育った場所フランス、そして現在住んでいる日本に拠点をおく。これら3つの地域間の往復の旅、そして学際的な出会いから、エッセイフィルムなどを制作している。それは、我々が場の霊の出現と消失の条件を定めようとする美術的な実験過程を問うことを意図している。

渋谷敦志
1975年大阪府生まれ。高校生の時に戦場写真家・一ノ瀬泰造の本に出会い、報道写真家を志す。大学在学中に一年間、ブラジル・サンパウロの法律事務所で働きながら本格的に写真を撮り始める。卒業後、ホームレス問題を取材したルポで国境なき医師団主催MSFフォトジャーナリスト賞を受賞。2002年London College of Printing(現・ロンドン芸術大学)卒業。日本写真家協会展金賞、視点賞など受賞。写真集『回帰するブラジル』、最新刊ノンフィクションは『まなざしが出会う場所へ—越境する写真家として生きる』。

ジョイス・ラム
香港生まれ。ロンドン大学東洋アフリカ研究学院(SOAS)日本語・経済学科卒業。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修了。伊東建築塾のスタッフを経て、現在はアートブックをはじめ、出版物からコンサルティングまで広義での編集に携わる。 香港、トロント、ロンドンそして東京で暮らした経験から、「ホーム」という概念は国やパスポート、ある特定の場所だけで語られるものではないという思いを抱き、常に変化し続ける流動的な概念として捉え直そうと試みる。私的な空間や生活環境をかたちづくるものと、個人の心理的なつながりのあり方を探りながら、「ホーム」の定義を広げるために、写真やドキュメンタリー映像の制作に取り組む。

妹尾 理紗
神奈川県横浜市出身。東京外国語大学外国語学部インドネシア語専攻卒業。大学卒業後テレビ局に入社し、現在は編成を担当。大学時代は国際関係論について学び、外交の側面から文化芸術の社会性について研究。現在の会社に入社し、テレビという過渡期にあるメディアコンテンツ業界で働く中で、ビジネス的な側面だけではないコンテンツ、とりわけ映像の社会性とそれに対するメディアが果たす役割について更に深く研究したいと思いRAM Associationに参加。

陳艾文
東京大学大学院人文社会系研究科文化資源学修士課程修了。東京大学「社会を指向する芸術のためのアートマネジメント育成事業(AMSEA)」2017年度修了生。ドキュメンタリーなどの映像作品がどのようにして人や社会を動かすかについて関心を持っている。映像表現の動向を注視していきながら、映像における表現の仕方、上映の仕方について考察したいと思う。

土本 亜祐美
1987年広島県生。2011年広島市立大学芸術学部デザイン工芸学科メディア造形分野を卒業後、現在は東京を拠点に活動。土地や環境、人からインスピレーションを受け、個人の内的表現に停まらない、地方の地域に積極的に介入したアニメーション表現を模索し、手書きやデジタルドローイング、実写を映像内で意図的に組み合わせた短編アニメを主に制作。
近年は土地の生活者から滲み出る行為や表現として街中に産み落とされ、誰の記憶に残ることなく風化していくのを待つだけの落書きを記録し、そのエゴイスティックに生み出された表現活動の救済的な行為としてアニメーションを作ることを目指している。
WEB|https://tsuchimotoayumi.wixsite.com/tsuchimotoayumi

トモトシ
都市における様々なルールに対して、それを脱臼させるようなアクションを加えることを考えています。部分的にであれ現実が変容するのを記録するために、ドキュメントの手法をとってきました。
WEB|http://tomotosi.com/

中川翔太
96年生まれ、大学時代自主映画制作後、東京新聞アルバイト、ゲンロン×カオスラウンジ 新芸術校3期生を経て、現在広告制作会社勤務。
新芸術校での成果展に出した作品|https://youtu.be/Xc0kl1kzbKM

中里龍造
千葉県市川市に生まれ育つ。東京造形大学造形学部デザイン学科映画専攻卒業。2013年「現実のゆるぎなさをほどく視点を探求する」クリエイティブ・コレクティブ DAYDREAM THEATERを結成。原始的な自然環境下でのツアー・イベント・パーティーのオーガナイズ、教育大学での実験的な授業プログラムの研究開発、インディーズのエナジードリンク制作などを通して、創造力や好奇心を刺激するロマンチックなテクノロジーの在り方を研究している。2017年、同コレクティブの活動を国際的なカンファレンスTEDxUTokyoで発表。現在は台湾で「愛」をテーマにしたミュータントスペースの立ち上げを準備中。

中西誠
滋賀県出身。横浜市立大学国際経営コース卒。自閉症の就労移行支援、TVCMの制作を経て、経済メディアのディレクターとして活動。番組のSNS運用も行う。また、フリーランスとして映像制作に携わる。

中村真生
岩手県出身。演劇と映画のまち・盛岡で育つ。商店街アーケードの路上を稽古場に演劇を制作。2007年劇団「青年団」入団。『革命日記』『銀河鉄道の夜』等へ出演。こまばアゴラ映画祭企画者。映画『歓待』(深田晃司監督)監督助手。他、演技指導などで映画制作にも関わる。他者の存在とどのように共存していけるのかに関心を持っている。近年の夢は、芸術監督になること。

三浦 翔
1992年、神戸出身。映画雑誌NOBODY、Indie Tokyo、横浜国立大学人間文化課程卒、東京大学大学院学際情報学府卒。研究や批評と往還しながら制作を行なっている。現在の関心は、演劇理論から“劇”映画の歴史性を見ることで、映画理論・批評を相対化することにある。とりわけブレヒト理論に興味があり、映像と観客の関係性を「語り」やドラマツルギーの問題として再考することを自身の課題としている。過去には監督作『人間のために』がPFFアワード2016に入選など。
NOBODYホームページ|https://www.nobodymag.com

大和 由佳
愛知県生まれ、埼玉県在住。関東を拠点にしながら、日本各地やスイス、韓国などの国外を訪れ、その土地の手仕事や植生、出来事、物語などから着想を得て、飛躍と接続を大切にしながら制作をしている。手法は、絵画に学んだことを土壌としつつ、インスタレーション、映像、写真、パフォーマンスなど、テーマや環境に応じて多岐に渡る。また、個人が所有していたり、博物館で所蔵していたりする「杖」を撮影するプロジェクトを継続中。武蔵野美術大学造形学部卒業、京都市立芸術大学大学院修士課程修了。
WEB|http://yamatoyuka.com

吉田高尾
横浜国立大学で映画について学んだ後、システムエンジニアの会社を7年勤めながら、批評誌エクリヲのWeb版のサイトの管理人となる。退職後、シナリオライターとして、かわさきFMで1年間「ラジオドラマの失敗」という番組内のラジオドラマを執筆していました。今年は短編映画の製作、短編演劇の作演出として上演を予定している。

レーズン
ゲーム会社でのディレクターを経て独立。以降はPJベリーのもぐもぐむにゃむにゃのアニメーション、渋谷ヒカリエのプロモーションムービー、マルチネボーカロイドスクールのアートワークなどを制作。
WEB|http://kawaii-nekochan.com

RAMインターン

新井 麻弓(あらい・まゆみ)| アーティスト
現地の住民との対話や協働を通して、二者間にある社会的・歴史的・私的等の複層的関係性に着目したリサーチ型アートプロジェクト行う。2015年より、スイス人振付家兼パフォーマーNina WillimannとのデュオWillimann/Araiとしても活動。また、国内外のホームムービーの調査・実践を行う。これまでスイス、台湾、香港、エストニア、中国、イギリス、アメリカ他にて活動。現在、東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程美術専攻在籍。
WEB|http://mayumiarai.com  http://willimannarai.tumblr.com

エルサムニー・ソフィー
(Sophi Elsamni)| 映画制作スタッフ
沖縄県生まれ。カイロアメリカン大学にて政治・国際関係学を学び、ロンドン大学東洋アフリカ研究院(SOAS)の修士課程にて、中東地域の政治とアラブ映画について学ぶ。映像/映画を軸に、創造的な地域研究の在り方を模索している。また、映像作品の制作を通して、アーティスティックリサーチの在り方についても探求を試みる。
WEB|https://www.youtube.com/watch?v=iYlk_GZdsy8&feature=youtu.be

かわかみしんたろう
(かわかみ・しんたろう)| 精神科医
精神科医。東京生まれ。旭川医科大学医学部医学科卒業。都内の公立精神科病院勤務。都市や建築を人間と見立て、解釈や判断を保留する現象学的アプローチを得意とする。身体医学や臨床精神病理学をベースに、時間・空間・人間の概念を書き換える試みを行う。また北海道や東京で、簡易宿所やよろず相談所、電気宗教など人間学的な社会実験を模索している。

川上 大雅
(かわかみ・たいが)| 弁護士・弁理士
札幌市内にて、札幌北商標法律事務所とギャラリーsalon cojicaを運営。様々な側面から創作を支えている。salon cojicaのほか、近年関わったプロジェクトとして、なえぼのアートスタジオ(2017-)、NMAライブ・ビデオアーカイブ(2017)、中崎透 × 札幌 × スキー「シュプールを追いかけて」(2017-)、すすきの夜のトリエンナーレ(2013-)など。スキーにもちゃんと取り組む。
WEB|https://www.satsukita-law.jp/

木村 奈緒
(きむら・なお)| フリーランス
1988年生まれ。2010年上智大学文学部新聞学科卒。メーカー勤務などを経て、現在は美学校と認定NPO法人水俣フォーラムのスタッフを務めながら、個人でも企画・取材などを行う。2015年 東京で「わたしたちのJR福知山線脱線事故−事故から10年展」を開催。被害者の証言や絵画を通じて、事故の直接の関係者ではない立場から事故を考える場を作る。その他の仕事にぴあフィルムフェスティバルアワード セレクションメンバーなど。
WEB|https://kimuranao.tumblr.com/

小宮 麻吏奈(こみや・まりな)| アーティスト
1992年アトランタ出身、東京在住。「人類における新しい生殖の可能性」を自身の身体を起点とした複数のメディアを通して模索している。これまでの主なプロジェクトに、「小宮花店」という花屋の経営や「野方の空白」というスペースの運営など。現在は都内の更地にて家のない「庭」を運営中。
WEB|https://www.marinalisakomiya.com/

佐藤 貴宏
(さとう・たかひろ)| 映像制作
多摩美術大学映像演劇学科卒、東京芸術大学大学院メディア映像修了。現在仙台市在住。昨年度よりRAMに参加。通常は宮城県で細々と映像制作の仕事、友人の写真家の手伝いなどをしている。映像における記号学的思考実験と実践のプロセスの中で、サウンドとイメージの関係とそのメディアの記録性の問題を主に扱う。メタ映画制作から映像インスタレーション、サウンドパフォーマンスとその形態は様々であるが一貫してヒューモア的批判精神による快感の共有を目的とする。また不定期でサウンドアート関連のひどいイベントを企画、パフォーマンスを行う。

万里
(Madeno)| 写真作家/テレビ番組ディレクター
放送局でテレビ番組ディレクターとして、ドキュメンタリーや情報番組を中心に、現場主義で取材・企画・制作活動を続けている。2008年から写真を用いた作品制作に取り組み始める。2014年写真展「窓−Our Windows−」(東京 エプサイト)、2015年スライドショーセッション「消失の彼方へ」(東京 ガーディアンガーデン)、2015年ラトビアの国際写真教育プログラムISSP(Jim Goldbergクラス)参加をはじめ、国内外での展示、ハンドメイドのアーティストブックの作成、スライドショー作品の発表などの活動を行う。近年はワークショップデザイン、リノベーションまちづくりなどへ越境や、写真作品の制作やTV番組制作の経験で培った、撮影・編集・取材・インタビュー・文章執筆などの技術を元に活動の場をさらに広げようとしている。東京大学・法学部・政治コース卒。2018年度geidaiRAM研修生。
WEB|http://www.madeno.net/

朝倉 千恵子(あさくら・ちえこ)| 俳優、アーティスト
1994年広島県出身。東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻修了。映像に映ることや誰かの言葉を話す時にうっかりその誰かに乗り移ってしまっている時など、様々な「うつる」ということに関心があり、パフォーマンスや映像を用いながら制作している。また、チェルフィッチュ『三月の5日間 リクリエーション』に参加するなど、俳優としても活動している。

池田 愛(いけだ・あい)| 学生
1994 兵庫県生まれ
2014 同志社女子大学学芸学部情報メディア学科 卒業
2017- 東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻 在籍
WEB|https://ikedaai123456.wixsite.com/website/cv

佐藤 未来
(さとう・みく) アーティスト
2019年東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻修了。土地へのフィールドワークをベースに、そこに住む人々を起用してプロジェクトを立ち上げていく。映像、インスタレーション、パフォーマンス、ワークショップなどの様々なメディアを用い、歴史や文化の多様性・国家と個人の関係について再考しながら作品を展開する私たちの関心を再検討し、現在のグローバリズム社会における個人の多様性や社会のオルタナティブの可能性を探索する。過去と現在を別の光を当てながら同時に語るための手法を研究している。
WEB|http://mikusato.com

柴田 悠
(しばた・ゆう) 映像作家
1991年、秋田県生まれ。京都大学文学部美学美術史学専修在学中から自主映画を制作しはじめ、卒業後はイメージフォーラム付属映像研究所を経て、東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻に進学。メディアクリエイターの佐藤雅彦氏に師事。映画というメディアがこれまで培ってきた物語の構造を脱構築し、フィクションとドキュメンタリーを横断するような作品を制作している。近作に『リフレイン』(2018年)、『CROSSING』(2019年)など。

RAMフェロー

青柳 菜摘(あおやぎ・なつみ)アーティスト
1990年東京都生まれ。ある虫や身近な人、植物、景観に至るまであらゆるものの成長過程を観察する上で、記録メディアや固有の媒体に捉われずにいかに表現することが可能か。リサーチやフィールドワークを重ねながら、作者である自身の見ているものがそのまま表れているように経験させる手段と、観者がその不可能性に気づくことを主題として取り組んでいる。
2014年東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻修了。近年の活動に第10回 恵比寿映像祭(東京都写真美術館, 2018)、オープン・スペース 2019(NTTインターコミュニケーション・センター [ICC], 2019)など。また書籍に『孵化日記2011年5月』(thoasa, 2016)、小説『黒い土の時間』(自家版, 2017)がある。プラクティショナーコレクティヴであるコ本や honkbooks主宰。「だつお」というアーティスト名でも活動。
WEB|https://datsuo.com/

飯岡 幸子(いいおか・ゆきこ)|映像作家
映画美学校にて映画監督の佐藤真氏に師事、映像制作を始める。監督作品に『オイディプス王/ク・ナウカ』『ヒノサト』。撮影スタッフとして参加した作品に、酒井耕・濱口竜介監督『うたうひと』、杉田協士監督『ひかりの歌』等。2017年Kanzan galleryにて初の個展『永い風景』を開催。近年はリサーチャーとしての活動も。東京藝術大学大学院映像研究科修了。

カニエ・ナハ|詩人
2010年「ユリイカの新人」としてデビュー。2016年、詩集『用意された食卓』で第21回中原中也賞、第4回エルスール財団新人賞。本の装丁や、アーティストとのコラボレーション、朗読パフォーマンスも多数行っている。主な参加展に「MOTサテライト 2017 春」(東京都現代美術館、2017)、「スペクトラム」(スパイラル、2015)等。2017年にはNHKのドラマ「朗読屋」に出演、スカパー!のアートドキュメンタリー「Edge 詩人カニエ・ナハ 未だ見ぬ詩の世界へ」が放送される。2018年には米アイオワ大学に、またフィンランド、ラハティ・ポエトリー・マラソンに招聘され、朗読パフォーマンス等を行う。

玄 宇民
(げん・うみん)映像作家
1985年東京生まれ。生まれた地を離れた人々のありようと移動の記憶、マイグレーションをテーマに映像作品を制作。主な作品は韓国系移民の若者をインタビューした『NO PLACE LIKE HOMELAND』(2011)、韓国の実在したフェリーを舞台にしたロードムービー『OHAMANA』(2015)、戦前の日本に暮らした韓国人女性飛行士の足取りを俳優と共にたどる『未完の旅路への旅』(2017)など。2016年以降ソウル独立映画祭(韓国)、Taiwan International Video Art Exhibition(台湾)、ディアスポラ映画祭(韓国)などで作品上映。東京大学文学部美学芸術学専修卒業。東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻修士、同博士後期課程修了。2019年アーツコミッション・ヨコハマ クリエイティブ・チルドレン・フェローシップ。
WEB|http://vimeo.com/woominhyun

Jang-Chi
(ヂャンチ)|アーティストコレクティブ オル太
2009年にアーティスト・コレクティブ「オル太」を結成。2010年、多摩美術大学絵画学科卒業。2011年に第14回岡本太郎賞受賞。祭りや習俗、亡霊、物の想像性などについて、集団的な想起から身体表現を展開する。国内外の作家やコレクティブとの協働を通じて、近年では韓国と日本で同時代の伝承や伝達のあり方をテーマにボードゲームの上演を行うプロジェクト《TRANSMISSION PANG PANG》や笑いから都市の機能を再考する《超衆芸術 スタンドプレー》などを発表する。2020年2月にロームシアター京都で公演予定。
WEB|www.olta.jp

潘 逸舟
(はん・いしゅ)美術家
1987年上海生まれ東京在住。2012年、東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了。主な展覧会に「Cross Domain」(金鶏湖美術館、蘇州、2018)、「この現実のむこうに」(国際芸術センター青森、2017)、個展「The Drifting Thinker」(MoCA Pavilion、上海、2017)、「Sights and Sounds: Highlights」(ユダヤ博物館、NY、2016)、「In the Wake – Japanese Photographers Respond to 3/11」(ボストン美術館、2015)などがある。
WEB|hanishu.com

スタッフ

[リサーチャー]
田中 沙季(たなか・さき)Port都市リサーチセンター
2009年より社会実験的なプロジェクトを展開する創作ユニットPort Bに参加。リサーチ・キャスティング・プロダクションマネジメントを専門に、芸術表現と都市・人・社会の関係を軸に活動する。
WEB|http://portb.net/

[プロジェクト・マネージャー]
佐藤 朋子(さとう・ともこ)アーティスト
1990年長野県生まれ。横浜を拠点に活動する。2018年東京藝術⼤学⼤学院映像研究科メディア映像専攻修了。フィクションとドキュメントを行き来する物語構造およびレクチャーの形式を用いた「語り」の実践を行う。2018 年レクチャーパフォーマンス《しろきつね、隠された歌》を発表。狐と⼈間の伝説である説経節「信太妻」を底本としたオペラ「The White Fox」(岡倉天⼼(覚三)作、未完)にもう⼀つの戯曲があったという物語を上演した。翌年には、廃墟として現存している旧根岸競⾺場とギリシャ神話のケンタウロスを主なモチーフに、鑑賞者が横浜市営バスに乗車し冊⼦と⾳声を鑑賞する《103系統のケンタウロス》を発表。
WEB|http://tomokosato.org/

[プロジェクト・マネージャー]
西本 健吾(にしもと・けんご)教育哲学・思想史研究者
1991年神奈川生まれ。東京大学大学院教育学研究科博士課程在籍。研究関心は「美・政治・教育の連関」と「記憶と想起」。主な著作は、論文「1930年代デューイ思想における美と政治の緊張関係:全体主義との対決に着目して」(『教育哲学研究』(115), 2017. 教育哲学会奨励賞受賞)、共著『教育哲学のデューイ: 連還する二つの経験』(東信堂, 近刊予定)。また、パフォーミング・アーツの演出、リサーチの活動も行なっている。チーム・チープロ共同主宰。Port B《東京修学旅行プロジェクト》《新・東京修学旅行プロジェクト》リサーチャー(2016-)。

[プロジェクト・マネージャー]
中島 百合絵
(なかじま・ゆりえ)| 企画・制作 / ナレーター
イギリスのドラマスクール(Rose Bruford College)を卒業。在学中や卒業後、ポーランドの劇団のアーティスト達との共同制作作品をもって、演劇祭等に参加。イベント・ライブ制作会社での企画制作経験を経て、2019年度からはフリーランスとして引き続きイベント、パフォーマンス、映像等の制作業務に携わる予定。ナレーターとしても活動中、テキストの「語り手」という存在とその曖昧さに関心がある。

[コミュニケーションズマネージャー]
澤本 望(さわもと・のぞみ)| 東京藝術大学特任助教
1989年神奈川県生まれ。プロダンサーを目指すも挫折した経験から、踊りという身体表現を観賞者との関係性から研究し、大学院では「踊ること」を主題にした作品制作やワークショップを開催する。慶應義塾大学環境情報学部環境情報学科卒業、東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻修了。PR会社・アパレル会社を経て現在フリーランスとして、アートにおけるビジネスモデル開発をめざして活動する。

[コミュニケーションズアドバイザー]
西山 有子(にしやま・ゆうこ)| Go-Betweens株式会社
森ビル株式会社で社会人向け教育機関「アカデミーヒルズ」の立ち上げ、新規事業開発やスクール事業の企画、広報、運営に携わる。その後、森美術館でファンドレイジングおよびマーケティング・コミュニケーション マネージャーを兼任。2013年に退職、Go-Betweens株式会社を設立。横浜トリエンナーレ、松本ナイトミュージアム、フィンランド陶芸展、まちライブラリーなどのプロジェクトに参加。文化活動のマネジメントやコミュニケーションに関わる。

[プロジェクト・エディター]
村田 萌菜(むらた・もえな)東京藝術大学大学院映像研究科博士課程
1990年神奈川県生まれ。アートプロジェクトの企画運営や目のアシスタント業務を経たのち、表現の循環を生みだす創造的鑑賞者 / 行為に関心を抱き、そのあり方を研究している。これまでに、求人誌で鑑賞者を募集する《monitor》、展覧会場に呼んだ出張サービス業者たちが意図せず鑑賞者 / 作品になる《context free》などを実施。現在は、東京藝術大学大学院映像研究科博士後期課程在籍しながら、アートプロジェクト「まさゆめ」の事務局を務める。

[プロジェクトスタッフ]
近藤 美智子(こんどう・みちこ)コーディネータ、ディレクター
神奈川県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了。2007年よりパブリックスペースでインスタレーションを展開する「HOMEプロジェクト」を実施。「桐生再演13」「越後妻有アートトリエンナーレ2009」を含む、茨城・群馬・高知・新潟の家屋20軒以上で展開。その後、東京藝術大学と東京都美術館の社会連携事業「とびらプロジェクト」「Museum Start あいうえの」の立ち上げにアートコーディネータとして携わる。その他、大阪府立江之子島文化芸術創造センターや建築倉庫ミュージアムなど、展覧会やイベントのディレクション・コーディネートに携わる。

[プロジェクトスタッフ]
田郷 美沙子(たごう・みさこ)アーティスト
1993年生まれ、岡山育ち。筑波大学総合造形領域卒業。交換留学生として1年間スペインのバルセロナ大学芸術学部で学ぶ。新芸術校2期生。東京藝術大学院グローバルアートプラクティス専攻修了。絵画、映像や布、写真など様々なメディアを用いて制作する。

[プロジェクトスタッフ]
髙橋 由佳(たかはし・ゆか) 学生・ダンサー
1996年愛知県出身。現在東京外国語大学国際社会学部東アジア専攻に在籍しており、ゼミナールでは現代世界論、文化人類学を学んでいる。高校の創作ダンス部にてダンスを始め、大学ではインドネシア舞踊部に所属し、特にバリ島の民族舞踊に心を奪われ2017年渡バリ、中でも独自の舞踊様式を持つプリアタン村を拠点に1年間舞踊を学んだ。現地楽団の舞踊ショーにレギュラー出演し、芸術の寺院として信仰の篤いグヌンサリ寺院での舞踊奉納を行った他、様々な儀礼での舞踊奉納に参加した。現在ではバリ舞踊のみならず、多分野にわたる身体芸術が生み出す時空の無限性や詩性に関心がある。東南アジア芸術や日本芸術のクロスオーバーの実践方法を模索中。

ディレクター

和田 信太郎(わだ・しんたろう) メディアディレクター
1984年宮城県生まれ。メディアディレクター。表現行為としてのドキュメンテーションの在り方をめぐって、映像のみならず展覧会企画や書籍制作を手がける。主な仕事として、「磯崎新 12×5=60」ドキュメント撮影(ワタリウム美術館, 2014)、「藤木淳 PrimitiveOrder」企画構成(第8回恵比寿映像祭, 2016)、展覧会シリーズ「残存のインタラクション」企画、「尺度の詩学」企画(Kanzan Gallery, 2017-18)、「ワーグナー・プロジェクト」メディアディレクター(神奈川芸術劇場KAAT, 2017)。2012年東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻修了。現在、東京藝術大学大学院映像研究科助教、株式会社thoasa(コ本や honkbooks・企画・映像制作・書籍出版)ディレクター。

シニアフェロー

今福 龍太(いまふく・りゅうた)文化人類学者, 批評家/東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授
東京外国語大学大学院教授。1980年代初頭からラテンアメリカ各地でフィールドワークに従事。クレオール文化研究の第一人者。奄美・沖縄・台湾の群島を結ぶ遊動型の野外学舎〈奄美自由大学〉を2002年から主宰。ブラジルのサンパウロ・カトリック大学客員教授もつとめる。著書に『ミニマ・グラシア』『群島-世界論』『薄墨色の文法』『ジェロニモたちの方舟』(以上岩波書店)『レヴィ=ストロース 夜と音楽』『ヘンリー・ソロー 野生の学舎』(以上みすず書房)『ハーフ・ブリード』(河出書房新社)『ブラジル映画史講義』(現代企画室)ほか多数。新旧著作のコレクション《パルティータ》全五巻(水声社)が2018年に完結。最新刊に対話集成『小さな夜をこえて』(水声社)。

プロデューサー

[事業責任者]
桂 英史(かつら・えいし)メディア研究/図書館情報学
1959年長崎県生まれ。東京藝術大学大学院映像研究科教授。専門はメディア理論、図書館情報学。せんだいメディアテーク(仙台市)やメディアセブン(川口市)など、国内外で公共文化施設のプランニングに携わる。主な著書に『東京ディズニーランドの神話学』(青弓社)、『インタラクティヴ・マインド』(NTT出版)、『人間交際術』(平凡社新書)、『美しい知の遺産世界の図書館』(監修・河出書房新社)などがある。東京藝術大学大学院映像研究科教授。

高山 明(たかやま・あきら)演出家
1969年生まれ。2002年、Port B(ポルト・ビー)を結成。実際の都市を使ったインスタレーション、ツアー・パフォーマンス、社会実験プロジェクトなど、現実の都市や社会に介入する活動を世界各地で展開している。近年では、美術、観光、文学、建築、都市リサーチといった異分野とのコラボレーションに活動の領域を拡げ、演劇的発想・思考によって様々なジャンルでの可能性の開拓に取り組む。主な作品に『シドニー歌舞伎プロジェクト』、『ワーグナー・プロジェクト』(横浜)、『マクドナルド放送大学』(フランクフルト)、『ピレウス・ヘテロトピア』(アテネ)、『北投ヘテロトピア』(台北)、『横浜コミューン』(横浜)、『東京ヘテロトピア』(東京)、『国民投票プロジェクト』(東京、福島ほか)、『完全避難マニュアル』(東京)など多数。東京藝術大学大学院映像研究科教授。
http://portb.net/