《 RAM PRACTICE 2020 – Online Screening 》上映作品
Program D
《 蝶鏡 》
事実として過去を反芻し得ない”像”としての映像をメタドキュメンタリーとして紡ぐ作品。 東京で育った13匹の蝶、リュウキュウヒメジャノメは生まれた地を離れては繁殖できず、「家」の中で生涯を終えた。 死体のまま何年も過ごした成虫と共に西表島の滝を越えた奥地へ行き、また、東京で唯一の自然島であるという妙見島を眺める。
CHOKAGAMI, 2020
16:9, HD, Stereo Sound, colour, 11’20”
ある虫や身近な人、植物、景観に至るまであらゆるものの成長過程を観察する上で、記録メディアや固有の媒体に捉われずにいかに表現することが可能か。リサーチやフィールドワークを重ねながら、作者である自身の見ているものがそのまま表れているように経験させる手段と、観者がその不可能性に気づくことを主題として取り組んでいる。近年の活動に「彼女の権利——フランケンシュタインによるトルコ人、あるいは現代のプロメテウス」 (NTTインターコミュニケーション・センター [ICC], 2019)、第10回 恵比寿映像祭(東京都写真美術館, 2018)、「家の友のための暦物語」(三鷹SCOOL, 2018)など。プラクティショナーコレクティヴであるコ本や honkbooks主宰。