RAM Series Project 

20世紀初頭のパリ、モンマルトルの「洗濯船」、つづくダダ・シュルレアリスム、日本に於いては例えば「月映」「MAVO」「PROVOKE」等など。この百余年の内外の美術史をふりかえっても、シーンの要所々々にて、美術作家と言語作家(詩人・批評家をはじめとする)とが対話しときに対峙し、鑑賞し合い批評し合い、刺激し合って、協働する場・媒体があった。映像作品がアウトプットとしていまやメインストリームとなり、またいずれにせよインスタレーションにしろ彫刻にしろ平面にしろ写真にしろ、そのナラティブにおいて、あるいはステイトメントにおいて、あるいは解説において批評において、作品で / を語ることで、この時代を反映する、という以上にその本質を射抜くような、あるいは傷つけないようにそっと触れるような、言葉の力強くも繊細な手つきが求められている現在において、美術と言語、それぞれの分野に軸足を置くものが共有する時 / 場をあらためて設けること。具体的には、月1回程度を目処に、現代詩 / 短歌 / 俳句 / 小説家 / 批評家 / ポエトリーリーディングなど、言語表現の各分野の前線で現在活躍している作家をゲストとして招き、都度、対話やレクチャー、ワークショップ等を行う。このプロジェクトを通して、参加者の言語観 / 感覚をアップデートしていくことを目指し、また美術作家と言語作家の新たな出会いと可能性の発生の場としていきたい。(カニエ・ナハ)

カニエ・ナハ|詩人
2010年「ユリイカの新人」としてデビュー。2016年、詩集『用意された食卓』で第21回中原中也賞、第4回エルスール財団新人賞。本の装丁や、アーティストとのコラボレーション、朗読パフォーマンスも多数行っている。主な参加展に「MOT サテライト 2017 春」(東京都現代美術館, 2017)、「スペクトラム」(スパイラル, 2015) 等。2017年にはNHKのドラマ「朗読屋」に出演、スカパー!のアートドキュメンタリー「Edge 詩人カニエ・ナハ 未だ見ぬ詩の世界へ」が放送される。2018年には米アイオワ大学に、またフィンランド、ラハティ・ポエトリー・マラソンに招聘され、朗読パフォーマンス等を行う。

【これまでの開催プログラム】
2019年7月27日[日]詩と言葉のワークショップ #01
2019年10月6日[日]詩と言葉のワークショップ #02
2019年10月24日[木]詩と言葉のワークショップ #03
2019年12月21日[土]詩と言葉のワークショップ #04
2020年1月22日[水]詩と言葉のワークショップ #05
2020年2月21日[金]詩と言葉のワークショップ #06

2020-01-01|